子供の成長においては「考える力」が必要なことは子育てをしている方や僕らのような指導者ならわかっていることと思います。
では、考える力を養うだけでいいのでしょうか。
ジュニアという育成段階では、チームとしてどう戦うか、勝ちにいくかというチーム戦術よりも
あたりまえなことですが、もっと先を見据えて将来いい選手になれるような個人戦術の方が重要なんですね。
ですのでサッカー界隈などではドリブル特化型スクールといった個人で勝負できるスクールが流行ってきたりもしています。
しかし、個人技術を伸ばすのはいいのですが
スポーツは勝負がついて回るものですしそれが楽しみの一つでもあります。
サッカーをはじめチームで行うスポーツや運動は多く存在し、ただ自分勝手にプレーし周りがついてこれないとワンマンプレーや文句や愚痴を言って終わり周りとの空気を乱してつまらないものとなってしまう可能性は大いにあります。
戦術理解の低い日本の選手
これは2019年に行われたサッカー日本代表の試合でいろいろ話題が上がったことなのですが
過去に見ても香川、俊輔、本田、と言ったゲームメーカーが試合を修正していった部分はあるんだけどそれがいない。
サッカー知識、経験的に乾がその役を担うべきなんだけどきっと中島を使うんだろうなという虚無感。— 杉本輝雄(てるっち) (@terutti1973) 2019年2月2日
日本代表って自分たちと相手との噛み合わせ見ても点差が動いてもやることいっつも変わらないのは何でだろうね。もうイマドキのサッカーってどんどん試合中に修正しながら変えていくもんだと思ってたんだけど、ずーーーっと同じことばっかりやってる。
— リベロの河童 (@55ft) 2019年1月9日
10分ぐらいで修正できるアーセナル。
35分で2点失点するまでなにも変えられない日本。簡単に比べるものではないけど、
シティVSアーセナルみた人は
試合前のスカウティングから試合中の修正の重要性を考えさせられたのではないだろうか。#日本代表#アーセナル#マンチェスターシティ— R2 (@rrri57) 2019年2月4日
「試合中のピッチ上での修正」ってのは日本人の課題なんだろうな。日本代表でもそうなんだから。
— ジェイ (@s04_vegalta) 2019年2月6日
監督の采配や選手の戦い方に日本の選手と外国の選手では相当な差があるわけです。
この時一説では「あえて」修正の指示を出さず選手達の修正能力を引き出すために代表の森保監督は前半何もしなかったという見解もあるようですが。
そもそも代表レベルで修正能力を引き出す?日本はまだそういうレベルなのか…と思う部分もあります。
修正能力=戦術のレパートリー
試合中の修正能力とは
当然、上手くいかない事や通用しない部分、
ピンチを招いている部分、逆に相手が隙を見せている部分などの
やり方をチームとして変えていくことです。
よくサッカーは自由なスポーツだと言われますが
日本のジュニア、ジュニアユース(中学)ユース(高校)といった育成段階の試合では監督コーチの怒鳴り声が鳴り響く試合が多いと感じます。
怒鳴られるのではないかと萎縮した選手から自由な発想やチャレンジなどは生まれてきません。
むしろミスを恐れた消極的なプレーの方が多くなるのは誰でもわかりますよね。
サッカーだけに限らない「考える力」
コーチの質の話は置いておき、試合の中でハーフタイムに入った時にベンチの中はどんな感じでしょう?
選手を並べて給水、その後に
コーチが後半の戦い方を説明、指示を出す。
一般的にほとんどのチームがこのようなハーフタイムを過ごしているのではないでしょうか。
でも、サッカーの本場スペインでは少し違った雰囲気なんです。
スペイン語ですがこの動画みてほしいです。リーガ・プロミセスU12の国際大会でデポルティボラコルーニャのハーフタイムでの1シーン。監督の「どこを狙われてる?」「相手の守備の切り方は?」の質問に対し選手が次々発言し共通理解を促しています(https://t.co/iUZpgXQ7cL
— JunTakada / 高田 純 (@ney10jun) February 13, 2019
上のツイートだと動画が上手く見れませんでしたので
こちらのツイートで見ていただければ。
Escuchen.
Vean.
Disfruten.Esto. Es. Fútbol.@RCDeportivo 💙 #LaLigaPromises pic.twitter.com/hQNOFWVXYu
— LaLiga (@LaLiga) 2018年6月3日
スペイン語はわかりませんが
選手の熱量や戦術理解、修正能力がどれくらいか
伝わってきます。
こういった雰囲気は日本ではまず見ることできませんよね。
なぜなら↓このようなコーチがほとんどだからです。
何でもそうだけど言葉の定義(definition)やデファクトスタンダード(事実上の標準)を吹っ飛ばして、「私の考えでは〜」が日本の指導者の謎のオリジナル思想の根っこにあるような気もします。人に物事を教える立場の人間は、主語が I(私は)になると矢印ズレる。
— MSF00-Kaeru-futsal (@MSF00_Kaeru) January 30, 2019
このように主語が
「私の考え」になると
- 全く根拠のない。
- 私だけが成功した経験した上での。
- 私が教えられたことは。
という世界では通用していないその指導者独自の指導論を唱えているからです。
もちろんこの言葉は常に自分にも言い聞かせています。
世界基準の指導者は
自分の教えていることが
育成年代で必要なことは何かを知っています。
ですからトレーニングでも
間違った事は教えていないし、何よりも選手を信じていますね。
コーチも選手から何かを引き出そうとしているのが動画からもわかります。
このようにお互いがリスペクトし合って
なおかつ正しい方向にベクトルが向いているからこそ
良い選手が生まれ続ける秘訣なのかもしれません。
サッカーに限らず
日本人には
「指示待ち人間」
「事なかれ主義」
みたいな風潮が多くあります。
それは学年が変わり学校が変わり、指導者ごとに言うことが違うといったブレブレの指導方針があるからなのではないでしょうか。
子どもにとって例え間違っていても自分の意見や考えを主張できる事は
将来絶対にマイナスにはならない事だと思っています。
こういった選手間ミーティングは
日本のチームでも浸透してほしいと思うメニューの一つです。
教えた事や練習した事を実践してほしいからチーム分けてすぐにゲームって流れにしちゃってるけどチーム分けのあとに5分くらいミーティングタイムを設けてそれぞれのチームで自由に決まり事や目指す事など考えさせてみようかな。
面白そうだから今度試してみよう。— 杉本輝雄(てるっち) (@terutti1973) 2019年2月12日
この休校期間、次女さんの勉強を見る時間が多かったんだけど、とにかく間違いを恐れる性格だから黙って横にいるだけでも自分の顔を見ながら問題を解く。自分は全く厳しくしてるつもりがなくても。
そんな次女には気持ちを上げて上げてとことん上げて。間違いも全然アリ!
— てるっち▶幼児〜小学生にスポーツとサッカーを教える人 ꐕ (@terutti1973) May 18, 2020
という楽しい雰囲気を作るようにした。
この2ヶ月近くほぼ毎日一緒に勉強した結論。
わかりやすくは前提だけど、
優しく丁寧に、よりも彼女にとってはこっちの方がチャレンジできるんだよね。
改めて我が子に教え方を教えられた期間だったなと思う。— てるっち▶幼児〜小学生にスポーツとサッカーを教える人 ꐕ (@terutti1973) May 18, 2020
自主性や話す力というモノは親や指導者という上の立場から言ってもなかなか身につかないことです。
ぜひお子さんを信じ、同じ目線に立って話を聞き、尊重して子供の「話す力」というものを育むことも今の時代必要なことなのかと思います。
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